黒く塗りつぶす。自分で黒く塗りつぶしてるだけだ、と解っていてもどんどん黒く塗りつぶす。徒に過ぎていくだけの時。徒に重ねていくだけの歳。一人きりではそこには何の物語も生まれない。泣くほどの悲劇でもない。笑うほどの喜劇でもない。だけど誰かがいればたったひと言の会話でもただ見上げる空でもほんのひととき重ねた手にも物語が生まれる。誰かがいて、初めて生まれる物語。黒く塗りつぶすのをやめれば私にも作れるはずの...