色のない人生を生きる
よくよく考えてみれば何を恐れることがあろうただ小さなメモ帳に納まるだけの人生が転がっていただけなのにポケットにすっぽり入る思い出と何枚かのコインとで色あいのない人生を紡いで来ただけなのに季節が幾度 変わっても私は何も 変わらずに古ぼけたアナログの時計が時を刻むのを眺めて来ただけなのにそんな人生の中で何を恐れることがあろう何を苦しむことがあろうただ何も持たずに流れる景色に身を任せていれば良かっただけ...
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こんな小さな景色の中で
夜明け前黙って立ってる銀杏並木誰も歩いていない道路で信号の 「止まれ」の赤が闇に 映えるこんな小さな景色の中で些末な事象のひとつひとつに不安が とり憑いて来る四六時中 続く不安に堪えきれず眠剤を煽ってはこの小さな景色から逃げるこんな小さな景色の中でも不安は途切れることなく続く風が吹いても 不安で雨が降っても 不安で晴れたら それもまた 不安で小さな景色はきっと広い広い世界にも通じているはずなのに不...
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空がしきりに泣いたから
空がしきりに泣いたから私も悲しくなっただけカラスがしきりに泣いたから私も泣きたくなっただけ街が余りに騒々しいから布団に潜り込んだだけ傘の花が咲いたから前が見えなくなっただけ雨粒は孤独を 奏でるぽつりぽつりと孤独の粒がこの身に 染み渡ってく空がしきりに泣いたから自分の居場所がわからないだけ風が木の葉を揺らすから私の心も揺れただけ空がしきりに泣いたから#ネガティブのままでいい#シニア女性#現代詩#詩#ポエ...
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