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ほぼ廃人と化した女が吐く、ネガティブ詩や散文

くらし  石垣りん

食わずには生きてゆけない
メシを
野菜を
肉を
空気を
光を
水を

親を
きょうだいを
師を

金もこころも
食わずには生きてこれなかった

ふくれた腹をかかえ
口をぬぐえば

台所に散らばっている
にんじんのしっぽ
鳥の骨
父のはらわた

四十の日暮れ
私の目にはじめてあふれる獣の涙


何より好きな詩だ・・・。
これほど、自分の思いを象徴として言葉で紡いでいる詩は貴重だ・・・と、
いや、私が妙な「解説」を加えると、この詩が台無しなるのでやめておく。

現代の感覚では解らないかも知れないなあ・・・とても・・。

この 石垣りん と言う人、大正9年生まれで
戦前、戦中、戦後を、家族を支えて生きた詩人だそうな。
どれだけの苦悩があったか、想像に難くない。

代表作は「表札」となっている。

なるほど「表札」もまた何とも心に響く・・・。
こっちのほうが、一般的にも断然解りやいだろうしね。

何より、時代を超えて
「くらし」は、どこか私の感覚と似ている気がしてならない。
(ホントは私はこんな感覚なの)

もっとも、私が 火葬場の鎌に入るときには
「行旅死亡人」(こうりょしぼうにん)扱いで
「ナレイ殿」と鎌に札は出ない、無縁仏かも知れないけどね。

「ナレイ殿」だろうが、行旅死亡人だろうが
死んでしまえばわかりゃしないんだもん、いいのよ。

何様だろうと無縁仏だろうと行く先は同じ、
永遠の楽 としか思っていない、不信心者。
「父のはらわた」・・・
「四十の日暮れ」・・・染みる・・・。
まさに「日暮れ」を感ずる日々。
私の目にも最近やけに光るようになった
「獣の涙」・・・。
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【2011/06/21 05:32】 | 映画、ドラマ、音楽 favorite
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