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ほぼ廃人と化した女が吐く、ネガティブ詩や散文
私は、火葬場ってなぜか好き。
火葬場が好きなんて、ヘンかも知れないけど、
もう何度も行ったからなのか、
死者の魂が集まる所だからなのか、な。


そして私は、おんぼう焼きのおじさんが好き。

最近では、葬儀社の人が仕切るようになって、
火葬場も、無駄に豪華~になってしまったけど、
あの、作業着姿のおんぼう焼きのおじさんが
いなくなってしまったのが残念でならない。


おんぼう焼きのおじさんは、
口先だけの余計なことは、一切言わない。

棺がいよいよ罐に入るとき
「これで最期のお別れになります」とだけ言って
ガシャーン!と扉が閉まったときに
かぶっていた帽子を取って、黙って、深々と頭を下げる。



青い空に長い煙突、
今ではもう、煙を出すことも許されなくなり、
煙突さえ無くなったけど、
あの長い煙突を見上げると、
本当に死者たちが、煙突の 見えない煙と一緒に
空へ昇って行く気がして、私は火葬が始まると、
必ず外へ出て、煙草を吸いながら、空を見上げる。

どんな極悪人も善人も、その魂は清められて
みんな同じ、真っ白な骨になる。



確か、岸田秀がどこかに書いていたっけ。

「お葬式とは、残された人々の
自我の組み換えの儀式である」と。

これまで、その人が生きていた世界にいた自分を
殺して、その人がいなくなった世界の自分を改めて受け容れる、
死と再生の儀式。

つまりお葬式は、遺された人のための
大切なイニシエーション(通過儀礼)なんだと。

うろ覚えだけど、そんなようなことを。

お葬式って、亡くなった人のためではなくて、
生きてる人のためのものなんだよね。

私は、火葬場へ行く度、
その、岸田秀の言葉が思い出されてならない。


空を見上げながら、
「あなたのいなくなった世界で、私はまた生きて行くからね」
心の中で、そうつぶやく。



↓大好きな じさま~です!和光大、行きたかったんだよねー
岸田秀(きしだしゅう)


動物霊園の夕焼け

「隠亡(おんぼう)焼き」とは
遺体を火葬する人のことです。「オンボ焼き」とも言います。
これは差別用語で
本来は「斎場職員」とか呼ぶそうですが
私は「おんぼう焼き」という呼び名のほうが
味わい深くて好きなので、
敢えて使用しています。

何でもかんでも「差別用語」に」して欲しくないなあ・・・
私は、あのおじさんが好きだから
「斎場職員」なんて、そんな無味乾燥な名称じゃなく
愛着を込めて「おんぼう焼きのおじさん」と呼びたいのに。









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FC2blog テーマ:エッセイ・散文 - ジャンル:小説・文学

【2019/02/04 00:03】 | いのちの桜
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