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ほぼ廃人と化した女が吐く、ネガティブ詩や散文
私が、テツたちと関わるようになって
みんなどんどん変わって行った。

モモには、
丸刈りとシャンプーを繰り返したから
に違いないけれど、

テツの、あの異様に細くなった骨盤むき出しの
ろくに毛の生えていなかった下半身も、
太くなり、しっかりとして来て
綺麗な毛も、生え揃うようになった。

自分で言うのは非常におこがましいけれど
愛情をかけると、
生きものはその姿さえ変わるものなのか・・・
と、我ながら驚いたのである。


長年に渡って放置され、実験に使われる院内犬の子たちでも
こんなにも変われるのだと。

私に甘え、尻尾を振り、よく吠えるようになった。
この子たちが、どんどん健康的になって行く。
私には、それがたまらなく嬉しかった。


そして私は、次の作戦に出た。

薄暗い、湿った犬舎しか知らないテツたちに
お外を見せてやりたい・・・!
そう思って、散歩に出すことを
中野先生に許可してもらうべく頼んでみた。

テツとクロは、オーナーが近所に住んでいるので
ダメだと言われた。
モモのオーナーは、遠方に住んでいるので
モモだけなら良いと、モモの散歩だけは許可された。
残念だったけど、モモだけは出られる。


4年ぶりのお外・・・・。

私は早速、ヒマな時間帯を見つけて
モモを散歩に出した。

モモの体は、長年太陽に当たっていないせいで
只でさえ短い足が、内側に湾曲していた。
更に、ステロイドの後遺症で、
お腹は、地面に着くほど、パンパンに張っていた。
クッシングという、副作用だった。

それでもモモは、
4年ぶりのお外をてけてけ歩いた。
夢中になって、草や土の匂いを嗅ぎ、
短く湾曲した足で、てけてけてけてけ
嬉しそうに、一生懸命歩いてた。

遊歩道の入り口まで行って
「少しここで休もうか、、モモ」と言いながら
私はモモとベンチに座って、陽射しや木々の緑を
モモに見せてやりたかった。

モモも、風の匂いをしきりに嗅いでいる。

私は、モモを膝の上に乗せながら思った。

この優しい木々の緑も、明るく、暖かな陽射しも、
柔らかな風も
みんな、モモだけのために
モモの病んだ体のためだけに
降り注いでくれている・・・

そんな気さえして、
この穏やかな天気に、心から感謝した。

そして、いつまでも
ここにこうしていられたら、と思っていた。

(次回につづく)

↓(これまでのお話)
悲しき実験犬・第1話

悲しき実験犬・第2話

悲しき実験犬・第3話

悲しき実験犬・第4話


この頃私は、大きな決断を自分に課して
迷っていました。
それが何だったかは、また次回。





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FC2blog テーマ:エッセイ・散文 - ジャンル:小説・文学

【2016/02/27 05:47】 | 愛しきイヌネコ
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